こんにちは。松阪市の海住さつきです。
松阪市内のどこへおじゃましても必ず聞くのが、
「コミュニティバスを走らせてほしい」
というご要望。
免許返納後、
もし生活の足がなければ、自宅で暮らすことができない。
路線バスがあったとしても、
バス停まで遠いと歩いていけないとか、
本当にさまざまな要望をお聞きしてきました。
街中の幸地区でもその要望はかねてからあり、
何年も住民のみなさまが要望を出された結果、
ついに「幸中央線」という鈴の音バスとして開通。
バスの車体に、高校生のデザインが採用されるなど、
華々しくデビュー!
したのですが、
いつ見ても、乗客がいない、
せいぜい、2~3人。
担当部署に問い合わせたところ、
一か月の乗客が600人くらいとか。
一日20人?
うん、そんな感じだと思う、
いつ見ても2~3人しか乗っていないから。
コミュニティバスの運行は、
本当に難しい。
コミュニティバスの運行に大成功している岐阜市に視察に行った時も、
相当、住民の間に「乗って維持するんだ!」という意思がないと無理だというお話だった。
2017年、岐阜市のみどりっこバスを見学に行った時の動画&記事をここに紹介します。
動画の海住さつきは2年前なので、顔と髪型がかなり違います。
みどりっこバス通信に掲載された海住さつきの手記はこちら。
愛情いっぱい!みどりっこバス
海住さつき「どうぞ、おかけください」
大きな買い物袋を抱えた女性が乗ってこられたので、そう言って席を立とうとしたら、
「いいの、いいの、私、次で降りるから」
そう言って、てきぱきとバス前方へ向かい、買い物袋をていねいに床において、ポケットからパスケースを取り出すと、早速、前の席に座っていた別の女性と近況報告が始まった。
「最近、見なかったねえ。何かあった?」
「娘が孫連れて帰って来てましてね。娘の車で買い物に連れて行ってもらってました」
「それはにぎやかでよろしいねえ」
あっという間に次の停留所につき、バスのドアが開くと、手押し車を押したおばあちゃんが乗車口でよろけた。
「危ない!奥さん、ちょっとそこで待ってて」
そう言って、あっという間に乗客の男性が飛び降り、よろけたおばあちゃんを支える。いつの間にか、別の乗客が手押し車を引き上げ、おばあちゃんは無事、乗車。
「ここ、座って」
入口に一番近い席にいた白髪の女性が立ち上がる。
しばらく車内では談笑が続いていたが、二つ目の停留所でこの女性が突然声を上げる。
「運転手さん、この奥さん、ここで降りるからちょっと待って」
どうやら、おばあちゃん、ご自分が降りる場所をお忘れになっていた模様。一歩、一歩ふみしめながらゆっくり降車したおばあちゃんの後ろから、さりげなく手押し車が降ろされた。
みどりっこバスの車内は、みんなの思いやりと気配りにあふれていた。みどりっこバスはみんなの「マイカー」なのだ。降車して、だんだん遠ざかるバスに向かって手をふっている私に、車内から誰かが手を振り返してくれた。
愛情たっぷり!みどりっこバス。こんな街に住んでみたい。
視察レポートはこちら。結構動画長々としゃべってます。すみません。