活動レポート

外国人児童生徒の日本語能力を評価する仕組み:DLA

こんにちは。海住さつきです。

2018年7月23日(月)

アストプラザにて、

三重県国際交流財団主催「MIEF実践研究会」が開催されました。

今回のテーマは「外国人児童生徒のための対話型アセスメントDLAの使い方」。

 

DLAとは、Dialogic Language Assessment for Japanese as a second languageのことで、

外国にルーツを持つ子どもが、

日本語を使った学校の教科学習に困難を抱えている場合、

その子の日本語能力がどのレベルなのかを判定し、

その後の指導にいかそうというのがねらいです。

 

今回は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4つの能力のうち、

特に「聞く」について取り上げられました。

 

日常会話はできて、

一見、流ちょうに日本語を操っているようにみえても、

実は、

学校の勉強についていけない子どもはいます。

 

DLA測定をすれば、

その子の能力がどのレベルかがはっきりわかるので、

ぜひ積極的に実施してほしいとのこと。

 

これは、

英語を勉強している日本人が、

実際に海外へ行くと自分の英語が通じなくて愕然をするというのと同じで、

 

日常会話は、

身振り手振りもあるし、

なんとなく雰囲気で、

ある程度信頼関係のある間柄なら通じているはずが、

 

時事問題についてディスカッションするとなると、

ちんぷんかんぷん!

という経験は、

英語学習者ならだれでも経験することですが、

第二言語として日本語を習得した子どもたちも全く同じ。

 

それもそのはず、

標準的な日本人は、

小中学校で約2万5千語の語彙を身に着けますが、

外国にルーツのある子どもたちが、

たとえ生後間もなく日本に来て暮らしていたとしても、

それだけの語彙を日常生活の中で身に着けるのはとても難しい。

 

小学校高学年ともなると、

かなり、抽象度の高い語彙が求められ、

それらに対応するには、

日ごろから学校以外で、

日本語のシャワーを浴びる必要があり、

家族とは母語でしゃべる環境にある子どもにとってはとても酷。

 

三重県にも、

多くの外国にルーツのある児童生徒が住んでおり、

学習上、さまざまな困難を抱えています。

 

日本での暮らしが希望に満ちたものになるよう、

ひとりひとりにきめ細かい教育をするために、

日々、現場の先生方はがんばってくださっています。

もっと勉強を積んで、

さらによいシステムを作れるよう、

がんばって