活動レポート

種子(たね) みんなのもの?それとも企業の所有物?

こんにちは。海住さつきです。

2018年7月15日(日)

津市栄町 四天王会館VOLVOXにて、

“たね”から考える私たちの農と食 ~ドキュメンタリー映画『種子』上映とゲストのお話~

が開催されました。

 

午前の部のゲストは、

エシカルアグリ坂本農園の坂本裕史さん、

午後の部のゲストは、

時芽輝農場の池添友一さん。

 

映画『種子』は、

ラテンアメリカの農民による「モンサント法」との闘いを描いたドキュメンタリーで、

本編が39分、解説編30分。

詳しい資料も公開されているため、

難しい法案の名前や内容について、

後から確認することができます。

 

日本では、

2018年3月末に「主要農作物種子法」が廃止となり、

2017年8月1日に「農業競争力強化支援法」が施行、

同じく2017年に種苗法が改正され、

「種子」をめぐる状況はめまぐるしく変化しています。

 

これらはすべて、

TPP協定を批准したため、

あわてて国内法を変える動きの中で行われました。

 

ただし、

これらの法改正以前から、

日本国内で生産される野菜の種の90%はすでに外来なので、

農のグローバリゼーションは消費者の知らないところで着々と進んでおり、

例えば、

地産地消といって、地元で採れた野菜を買ったとしても、

タネは外来だというわけです。

 

今回の法改正で、

いろいろなことが大きく変化しているのですが、

農家の人たちが、

自分の畑で育てた野菜の種取りをできなくなるということには、

衝撃を受けました。

つまり、

タネに、

工業製品と同じく知的所有権を認め、

勝手にタネを取ることは、

企業の権利を侵しているという解釈なんだそうです。

 

そのことで、

農家の人たちは、

永遠に高い種を買い続けなければならなくなりますし、

公的に認められたタネ以外は淘汰されていくので、

生物多様性が失われていくだろうと映画では語られています。

 

 

映画「種子」解説はこちら↓

https://drive.google.com/file/d/1ZSe-NIZyMiYk7jeq21QIp7KhscIeRH1f/view

 

農をめぐる問題は複雑ですが、

食は生命に直接つながっていることなので、

みんなで考えていきたいと思います。

 

海住さつき